今日は、平成30年度 第39問について解説します。

平成30年度賃貸不動産経営管理士試験 第39

計画修繕に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

 

①  中長期的には、修繕計画による的確な修繕の実施により、賃貸経営の収支上プラスに働くこともあり、計画修繕が望まれる。


②  計画修繕の実施に当たっては、計画された修繕部位を点検、調査した上で状況を把握することが重要である。


③  修繕工事は、日常生活の中で行われる工事であるため、騒音や振動により居住者等に迷惑をかける問題があり、配慮しなければならない。


④  計画修繕を実施していくためには、長期修繕計画を策定する必要があるが、修繕管理の費用を賃貸不動産経営の中に見込む必要はない。

 

 

解説

計画修繕に関する問題です。

 

それではさっそく選択肢を確認しましょう。

 


選択肢 ①

中長期的には、修繕計画による的確な修繕の実施により、賃貸経営の収支上プラスに働くこともあり、計画修繕が望まれる。

 

〇適切です。

計画的に修繕を実施することで、住環境の性能を維持し、入居率や家賃水準を確保することができ、賃貸不動産経営の中長期的な収益確保にもつながります。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ②

計画修繕の実施に当たっては、計画された修繕部位を点検、調査した上で状況を把握することが重要である。

 

〇適切です。

選択肢の説明の通り、計画修繕の実施にあたっては、計画された修繕部位を点検、調査した上で状況を把握することが重要ですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ③

修繕工事は、日常生活の中で行われる工事であるため、騒音や振動により居住者等に迷惑をかける問題があり、配慮しなければならない。

 

〇適切です。

工事による騒音や振動がクレームやトラブルに発展しないよう、事前に入居者などへ十分な広報と説明を行い、理解と協力を求めることが重要です。

選択肢の説明通りですので、この選択肢は適切です。

 


選択肢 ④

計画修繕を実施していくためには、長期修繕計画を策定する必要があるが、修繕管理の費用を賃貸不動産経営の中に見込む必要はない

 

×不適切です。

長期修繕計画とは、長期的に、いつ(修繕周期)、どこを・どのように(修繕部位)、いくらかけて(修繕費用)修繕するかまとめたもののことをいいます。

計画修繕実施の資金裏付けとして長期修繕計画を策定し、試算したコストを賃貸経営の中で見込むことも重要です。

つまり、計画修繕を実施していくためには、長期修繕計画を策定する必要がありますが、修繕管理の費用を賃貸不動産経営の中に見込む必要があります。よってこの選択肢は不適切です。

 


 

以上から、正解は選択肢④となります。

 

ぜひ関連解説もあわせてご確認いただければと思います。

 

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